歴史ある日本女子大学を運営する学校法人日本女子大学では、幼稚園から大学と勤務場所が多いだけでなく、教員に職員と職務によっても勤務体系が幅広く、勤怠管理で苦労されていました。
しかし大学を中心としたDX推進により業務の効率化を目指し、プレミアムサポートを活用して2023年4月にKING OF TIMEを導入。勤怠管理のデジタル化を実現されているそうです。
DX推進の一環としてKING OF TIMEの導入・運用に関わっている3名の方にお話を伺いました。
本間様:Webサイトでの情報収集、それから展示会でKING OF TIMEを知りました。KING OF TIME を含む数社の勤怠管理システムと比較検討を行いました。 導入に必要な費用やランニングコストはもちろんですが、本学の勤務体系をシステムに反映した際に障壁になると判断した要件をいくつか抜粋して、各社に確認しました。
具体的にはどのような要件を確認されたのでしょう。
本間様:例えば、勤務時間と休暇時間が違っても休暇を申請できるかどうか。学内で複数の勤務先をもっている職員の勤務時間集計、また本学独自の休暇管理が可能かなどです。 KING OF TIMEでは確認した要件をほとんど満たしておりました。
辻様:勤怠管理に関わっているのは私を含め2名、とても大変な作業でした。KING OF TIME上での登録方法が間違っている場合や、どうしても設定をすり抜けてしまう勤怠をチェックするなど、個別で対応する新しい業務が発生することになりましたが、以前のように紙を戻して直してもらうこともなくなりましたので、工数は圧倒的に減りました。
辻様:例えば、KING OF TIMEのアラート機能を使って残業時間の管理は行っていますが、できれば週単位でアラートを出せたら便利です。
本学は日曜日起算で月曜日から土曜日の勤務が基本ですが、週初めの日曜日にイベントなどで休日出勤をした場合、同一週内の月曜日~土曜日で振替をしてもらえるようなアラートを出したいです。
職員には説明していますが、振替方法を間違ったりすると、週内の就業時間が40時間を超えることも珍しくないので、週単位でもアラートで知らせられたらさらに管理しやすいと思います。
辻様:最初は専任職員、それから幼稚園から高校までの専任教員に導入したのですが、今年の秋に職員のなかの常勤契約職員にもKING OF TIMEを利用してもらえるよう準備を進めているところです。2023年度中にはさらに利用者数を増やす予定です。
本間様:KING OF TIMEから抽出できる従業員の情報を、働き方改革にも役立てることができると考えています。生産性を向上させて時間外労働を減らし、ワークライフバランスを良くしていきたいです。人材が十分ではない部署もあるので、人事計画にもデータを活用していきたいです。
どんな業種や業態であれば、KING OF TIMEを活用できると思いますか。
辻様:他校の就業規則がどうなっているのかは分かりませんが、例えば大学教員の場合は学生への教育と自身の研究が重なる部分があると思いますので、どこまでが教育でどこからが研究なのかの線引きや就業時間と就業時間外の判断などが難しいと思います。それに対して同じ教員でも、小学校、中学校、高校などではKING OF TIMEは導入しやすいのではないかと思います。
教育機関だからこその課題。職種や勤務形態が複雑
人事課だけでなく課長など勤怠管理を行う管理職の作業も多かったですし、申請・記録内容が間違っているなど修正依頼や集計作業のやり直しも多かったです。
総務部人事課 辻󠄀様
まず職種が多いです。大きく分けると教員か職員ですが、大学には専任教員もいれば非常勤講師もいますし、同じ専任教員でも附属校園の教諭は大学教員とは異なります。職員も専任だけでなく非常勤の方々もいて、それぞれが違う就業規則で働いています。
本間様:職種だけでなく所定労働時間も違います。基本的に月曜日から土曜日が就労日で、平日と土曜日では所定労働時間が異なります。特殊な休暇制度もあり、既存の勤怠管理システムに本学の就業規則を反映しにくいという課題がありました。
管理部システム課 本間様
勤怠管理のシステム化はDX推進の一環
本間様:本学は現在、DX推進に積極的に取り組んでいます。各業務フローを整理して効率化を図ることもDX推進の一つとして捉え、大きく改善することにしました。
勤務時間の記録の在り方が客観的とは言い難い職種もあったため、より適切な記録を残していける体制を整えたいという考えもありました。
管理部システム課 DX推進担当課長 増田様
勤務体系に柔軟に対応できる点を評価
導入に必要な費用やランニングコストはもちろんですが、本学の勤務体系をシステムに反映した際に障壁になると判断した要件をいくつか抜粋して、各社に確認しました。
KING OF TIMEでは確認した要件をほとんど満たしておりました。
KING OF TIME 管理画面
専任のサポートと相談しながら二人三脚で導入準備
辻様:プレミアムサポートは専任のサポートがついてくださいます。悩んだらすぐに問い合わせて、アドバイスをいただきました。また運用開始までオンラインでミーティングが定期的に開催され、その場で課題を解決できることもありましたが、一旦持ち帰って最適な解決策を検証してくださることもありました。プレミアムサポートの利用期間は3カ月でしたが、この3カ月間で実働させるための下準備ができました。
増田様:本学に見合った最適な設定パターンを複数ご提示いただけたのが良かったです。この設定パターンだと、この課題はクリアできるけれど、この部分は運用方法で対応するようになる。仮に設定を変えた場合に、これまで設定してきた部分に影響がないかどうかまで検証いただいたうえで、総合的にこの案がもっとも本学におすすめできると提案いただけたので本当に心強かったです。
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作業時間が1/2に半減。働き方を見直すきっかけにも
増田様:これまでも職員内で勤怠管理をデジタル化すべきという意見もありました。しかし実際にデジタル化されたらどうなるのかまで想像が及んでいなかったと思います。今までアナログで管理してきて曖昧になっていた部分も、データを見て正否を判断することができるようになったので、職員の働き方に対する意識改革にもつながると期待しています。
キャンパスの様子
アラートで入力ミスを未然に防ぎたい
本学は日曜日起算で月曜日から土曜日の勤務が基本ですが、週初めの日曜日にイベントなどで休日出勤をした場合、同一週内の月曜日~土曜日で振替をしてもらえるようなアラートを出したいです。
職員には説明していますが、振替方法を間違ったりすると、週内の就業時間が40時間を超えることも珍しくないので、週単位でもアラートで知らせられたらさらに管理しやすいと思います。
本間様:オプションでも構わないので、この部分の入力方法が間違っていたら締めの作業をできなくする機能があるといいですね。アラート機能を使ってなるべく入力ミスを防ごうとしていますが、アラートが表示されても作業を続ける人もゼロではありません。しかし間違った入力で管理画面が動かなくなれば、入力ミスも減るでしょう。
増田様:マニュアルを作成して説明会を行い、問い合わせ窓口をメーリングリストで設けて対応していますが、導入から半年経って、入力ミスは減ったと思います。最近ではこういう登録方法でいいですかと、利用者側から問い合わせもしてくれるようになり、活用してもらえているんだと実感があります。
働き方改革や人事計画にデータを活用していきたい
本間様:KING OF TIMEから抽出できる従業員の情報を、働き方改革にも役立てることができると考えています。生産性を向上させて時間外労働を減らし、ワークライフバランスを良くしていきたいです。人材が十分ではない部署もあるので、人事計画にもデータを活用していきたいです。
本間様:大学という特殊な環境にある私たちでも使えたので、企業さんで従業員が数名でもいらっしゃるところであれば、どこでも使えると思います。
文京区の有形文化財に指定されている成瀬記念講堂
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