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【税務情報】改めて確認したい、年末調整の基本 ―流れの整理から、年末調整業務の見直し・電子化のポイントまで ―

公開日:2026年9月3日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:税理士法人TOTAL 総合経営サービス事務所
植松 伸


【税務情報】改めて確認したい、年末調整の基本 ―流れの整理から、年末調整業務の見直し・電子化のポイントまで―

今週のピックアップ

【 税務情報 】
◆ 改めて確認したい、年末調整の基本
◆ 年末調整の流れを整理する
◆ 従業員から提出してもらう主な3つの申告書(マル扶・マル基・マル保)
◆ 電子化で変わる年末調整の実務
◆ まとめ

【 KING OF TIME 情報 】
◆ KING OF TIME 給与|年末調整

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 改めて確認したい、年末調整の基本

税理士法人TOTAL 総合経営サービス事務所の植松です。
今回は、年末調整についてです。

「まだ早いのでは?」と感じる方もいると思いますが、弊社では毎年9月から顧問先への案内を開始しています。
年末調整は、多くの会社にとって「年末恒例の一大行事」です。だからこそ、早めに全体の流れを確認し、準備を進めておくことが大切です。

とはいえ、「毎年やっていることだから」と手続きのスケジュールや方法を見直すこともなく、担当者の経験や勘に頼ったり、力技で乗り切ったりしている会社もあるのではないでしょうか。

年末調整は、毎月の給与から概算で差し引いてきた所得税を、その年の正しい税額に合わせて精算するための手続きです。実務を進めるうえでは、「いつ、誰が、何をすべきか」という流れを押さえておくことが大切です。あらかじめ全体像を把握しておくことで、手続き上のミスを防ぎ、担当者の負担軽減にもつながります。

本ブログでは、年末調整の基本と流れを簡単に整理するとともに、年末調整手続きの見直しや電子化のポイントを解説します。なお、改正内容や個々の手続きの具体的なポイントについては、今後のブログで取り上げていく予定です。

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 年末調整の流れを整理する

年末調整の関連業務は広くとらえると、事前の準備から従業員への案内、年末調整の計算、その後の各種提出まで、さまざまな作業や対応を長期間にわたって行う業務です。そのため、担当者にとっては負担の大きい業務となりがちです。

基本的には、その年最後に支払う給与または賞与の計算に向けて、提出された申告書等の内容を確認し、各種控除額の計算を進めます。その年の給与・賞与等の支給額が確定した後、その年に納めるべき所得税額(いわゆる年税額)を計算し、1年間に従業員から源泉徴収した所得税の合計額と比べて、過不足額を精算します。

おおむね次のような流れで進めます。

0.事前の準備(情報収集、スケジュール・進め方など)
1.従業員へ年末調整手続きの案内(各申告書の配布)
2.従業員が各申告書に記入・入力し、必要書類を添付して会社へ提出
3.提出内容を確認し、各種控除額を計算
4.その年の給与・賞与等の支給額が確定した後、年末調整の計算を行い、過不足額を精算
5.源泉徴収票を作成し、従業員へ交付
6.源泉所得税を納付
7.給与支払報告書を作成し、従業員の1月1日現在の住所地の市区町村へ提出
8.法定調書合計表を作成し、税務署へ提出

開始や各業務の実施時期は、会社ごとの給与や賞与の支給日、規模や担当者の人員体制、システム利用の有無などによって異なります。

弊社では、毎年9月頃から顧問先へご案内しています。生命保険料控除などに必要な書類は10月頃から届き始めるため、早めに案内することで、書類の紛失などを防ぎ、スムーズに提出してもらえるようにしています。

その後、申告書の配布・回収は10月~11月頃、年末調整の計算と精算は12月、年明け1月には源泉徴収票の交付や給与支払報告書、法定調書合計表の提出を行うというのが大まかなスケジュールです。基本的には12月の給与や賞与で精算しますが、従業員数が多く計算が間に合わない場合などは、1月の給与で精算することもあります。

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 従業員から提出してもらう主な3つの申告書(マル扶・マル基・マル保)

年末調整では、従業員からいくつかの申告書を提出してもらいます。ここでは、基本となる3つの申告書について、それぞれの役割と主な記載内容を簡単に確認しておきましょう。

①マル扶(扶養控除等(異動)申告書)
扶養親族や配偶者などの状況を確認するための申告書です。従業員本人の氏名・住所のほか、配偶者や扶養親族の氏名、生年月日、所得の見込み額などを記載してもらいます。

扶養する家族がいない場合でも提出が必要です。提出があれば「甲欄」で計算しますが、提出がない場合は「乙欄」での計算となり、「甲欄」で計算するよりも源泉所得税額が高くなることがあります。

扶養控除等申告書は、原則として、その年の最初の給与の支払を受ける日の前日までに提出してもらいます。年末調整の時期には、翌年分の申告書もあわせて提出してもらうのが一般的です。当年分については、提出漏れの防止や家族構成などに変更がないかを確認する意味合いもあります。

②マル基(基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書)
従業員本人や配偶者の所得などを確認し、基礎控除や配偶者控除等、所得金額調整控除の適用を判断するための申告書です。本人の所得の見込み額や配偶者がいる場合は配偶者の所得の見込み額などを記載してもらいます。

本人や配偶者の所得は年末まで確定しないため、基本的には見込み額を記載してもらいます。ただし、見込み額と実際の所得が大きく異なる場合は、年末調整の計算にも影響するため注意が必要です。

③マル保(保険料控除申告書)
従業員がその年に支払った生命保険料や地震保険料などについて、保険料控除を受けるための申告書です。保険会社から届く控除証明書を確認しながら、保険会社名や保険の種類、支払った保険料などを記載してもらいます。

保険料の証明書には複数の金額が記載されていることがあり、どの金額を使うのか分かりにくい場合もあるため注意が必要です。

いずれの申告書も、記載内容自体は毎年大きく変わるものではありませんが、家族構成や所得、保険契約などに変更があった場合は、申告書に反映してもらう必要があります。特に、扶養親族の年齢による控除区分の変更や所得の見込み額については、従業員に確認してもらうことが重要です。

また、税制改正によって申告書の記載項目や控除の基準が変わることもあります。会社側でも、その年の様式や制度を確認したうえで、従業員に案内するようにしましょう。

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 電子化で変わる年末調整の実務

年末調整を紙ベースで行う場合、担当者は、従業員への申告書の配布から始まり、その回収や申告書に記入された内容・証明書の確認を行います。さらに、給与計算システムなどへの入力作業も必要となります。従業員数が多い会社やスケジュールがタイトなほど、担当者の負担は大きくなります。

■システム活用で、入力・計算の負担を減らす
そこで検討したいのが、年末調整用のクラウドシステムの導入です。システムにより機能差はありますが、多くは、年末調整に必要な情報を従業員自身がスマートフォンやパソコンから質問に答える形で入力したり、控除証明書を電子データで提出したりすることが可能です。また、その情報をもとに申告書の作成や各種控除額の計算などを自動で行うこともできます。

給与計算システムと連携できれば、年税額や過不足額の算出まで自動で行うことも可能です。この仕組みが整えば、担当者が集めた情報をシステムへ一つひとつ入力する作業を減らすことができます。

加えて、紙の申告書の配布・回収だけでなく、保管する手間も削減が見込めます。年末調整の電子化は、単に紙をなくすだけでなく、従業員からの情報収集から計算までの一連の流れを効率化する取り組みと考えるとよいでしょう。

■導入前の準備と運用上の注意点
導入時には従業員情報などのデータをシステムに登録・整備する作業が必要です。氏名や住所などの基本情報があらかじめ登録されていれば、年末調整の際にそのデータをそのまま利用できるため、普段から人事情報を正しく更新しておくとスムーズに行えます。

導入初年度は従業員への操作説明などの準備も必要です。マニュアルを配布するだけでなく、問い合わせが多い部分をあらかじめ案内文に盛り込むなど、従業員に迷わず入力してもらえるように工夫することも大切です。

さらに、電子化した場合でも、従業員が正しく入力しているか、最終的な内容を確認する必要があります。電子化によってすべての確認作業がなくなるわけではありませんが、入力などの単純な作業を減らし、担当者が本当に確認すべき内容に時間を充てやすくなります。

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 まとめ

ここまで、年末調整の流れ、従業員から提出してもらう申告書、電子化のポイントなど、基本的な内容を整理してきました。

年末調整は毎年行う業務だからこそ、その年の制度や申告書を確認し、早めに準備を進めることが大切です。まずは全体の流れを把握し、自社の進め方を確認してみてはいかがでしょうか。

年末調整用のクラウドシステムなどを活用することで、担当者の作業を減らし、業務を効率化できる場合があります。すぐにすべてを変える必要はありませんが、できるところから見直してみるのもよいでしょう。

年末調整は年末になってから慌てて準備するのではなく、今のうちから少しずつ準備を進めていくのがおすすめです。

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KING OF TIME 情報

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【参考】KING OF TIME 給与|年末調整機能 >>>

本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

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監修者紹介

税理士法人TOTAL 総合経営サービス事務所 植松 伸

下町生まれの税理士の植松伸です。
税理士になる前は建設系の労働組合で働いていたので、建設業等の許認可や健康保険事務組合の知識もあり、それらの業務を弊社グループ内へつなぐことも大事にしています。
趣味は観賞魚飼育で、現在自宅に水槽が10個あります。
魚を眺めたり、水の音はとてもリラックスできるのですが、水槽の掃除等のメンテナンスに時間がかかるので、ちょっと増やしすぎたと反省する毎日です。

監修元:税理士法人TOTAL 総合経営サービス事務所

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