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労務情報

年末に総チェック!2022年に実施される重要法改正情報 ~2021年法改正実施状況のチェックも忘れずに!~

公開日:2021年12月2日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄 
監修:社会保険労務士法人
ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄 


年末に総チェック!2022年に実施される重要法改正情報

今週のピックアップ

【労務情報】
◆2022年重要法改正情報をまとめてチェック
◆65歳以上で副業している従業員をチェック!
◆傷病手当金の受給期間が変更。休職規定の見直しも検討しよう!
◆就業規則の見直しが必須!育児介護休業法の定める事業主の義務とは?
◆就業規則の記載に漏れはないですか?実運用を踏まえたパワハラ対策
◆在職老齢年金の変更点を確認し、高年齢者の労働力を活かせる制度設計を!
◆出生時育児休業制度(産後パパ休暇)の対応と就業規則の記載も忘れずに!
◆パート・アルバイトの社会保険拡大。雇用契約書を見直そう
◆2021年に施行された法改正の内容のおさらい


【KING OF TIME 情報】
◆祝日設定とは
◆年に一度行なう作業
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2022年重要法改正情報をまとめてチェック

今回のブログでは、2022年1月以降に改正され、対応が必要となる法改正情報を厳選し、まとめてご紹介いたします。詳しくは過去のブログで取り上げた内容もありますので、そちらもぜひご確認ください。

◆法改正情報一覧
2022年1月1日
・65歳以上の副業者への雇用保険適用(雇用保険法)
・傷病手当金制度の見直し(健康保険法)

2022年4月1日
・育児休業等に関する事業主の講ずべき措置の義務化、有期雇用労働者の適用緩和(育児介護休業法)
・パワハラ防止法の猶予期間終了。中小企業も対象に(改正労働施策総合推進法)
・65歳以上の被保険者に在職定時改定の導入(厚生年金保険法)
・60歳~64歳の在職老齢年金・支給停止基準額の引き上げ(厚生年金保険法)

2022年10月1日
・出生時育児休業制度の新設(育児介護休業法)
・現行の育児休業制度の見直し(育児介護休業法)
・短時間労働者の社会保険適用拡大(厚生年金保険法、健康保険法等)


65歳以上で副業している従業員をチェック!

65歳以上で副業している労働者へも雇用保険が適用されます。

平成29年1月1日以降、65歳以上の労働者についても「高年齢被保険者」として雇用保険の適用が義務付けられましたが、複数事業所で雇用されている場合の加入要件が緩和されます。

<現行ルール>
以下のいずれの基準も満たした者が、雇用保険の被保険者となる。
①1週間の所定労働時間が20時間以上であること
②31日以上引き続き雇用されることが見込まれること

この基準は、1つの事業主毎で判断します。

よって、副業をしている方で「本業先の所定労働時間15時間」「副業先の所定労働時間15時間」の場合、合計すると30時間とはなりますが、本業・副業先共に雇用保険の被保険者とはなりません。

<改正後ルール>
以下のいずれの基準も満たした者が、被保険者となります。
①1つの事業所における1週間の所定労働時間が20時間未満であること
②2つ以上の事業主の適用事業に雇用される65歳以上の者であること
③2つの事業主の適用事業における1週間の所定労働時間の合計が20時間以上であること

よって改正後は、65歳以上の副業をしている方で「本業先の所定労働時間15時間」「副業先の所定労働時間15時間」の場合、合計すると30時間となり、雇用保険の被保険者となることが可能になります。

注意すべきポイントとしては、あくまでも労働者の申し出により適用されるものであり、労働者の意思に関係なく機械的に雇用保険の加入とするわけではありません。

傷病手当金の受給期間が変更。休職規定の見直しも検討しよう!

健康保険法の改正により、傷病手当金の受給期間が変わります。

傷病手当金とは、病気やけがで働けなくなってしまった場合、健康保険から1日あたり、直近12か月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の2/3に相当する金額がもらえる制度です。ざっくり給与の約2/3分を保障してくれるイメージです。

現行制度では、この傷病手当金の支給を受けられる期間は、支給開始から1年6か月と決まっています。これは、途中、病気が回復し、職場復帰した後、再度働けなくなったというような場合でも期間が延長されるということはなく、1年6か月経てば、傷病手当金はもらえなくなってしまいます。

たとえば、手術後、一定程度回復して働けるようになり、その後投薬治療のために再び休むというようなケースや、精神的な疾患で休職を繰り返してしまうような場合、支給開始から1年6か月を経過してしまい、十分な補償が得られないという点が問題とされていました。

そのため、法改正後は、支給期間が、実際に傷病手当金をもらっていた期間を通算して、1年6か月経過するまでは、給付を受けられることになります。
共済組合(下段)では、すでに通算での支給がされており、法改正で共済組合の取扱いと同じになる形となります。

1年単位の変形労働設定
<出典>傷病手当金について(厚生労働省)より一部抜粋(P3)

なお、法改正前に傷病手当金を受給している方については、経過措置が設けられ、具体的には2021年12月31日までに支給開始から1年6か月経過していない場合は、法改正後の適用が受けられることになります。
支給開始年月日でいうと、2020年7月2日以降、傷病手当金の受給を開始した人が対象となります。

今回の法改正と、会社の福利厚生として設ける私傷病に関する休職制度は別物になりますので、法改正がすなわち就業規則の見直しが必要という訳ではありません。

就業規則に定める休職期間について、傷病手当金の期間とは別に定めるケースが一般的ではありますが、会社によっては、傷病手当金の受給期間にあわせた休職期間を設けているケースもあります。就業規則の記載内容によっては、意図せず、休職期間が長くなってしまうというようなリスクもありますので、改めて就業規則の休職規程の記載内容をチェックしておきましょう。

就業規則の見直しが必須!育児介護休業法の定める事業主の義務とは?

育児休業等に関する事業主の講ずべき措置の義務化、有期雇用労働者の適用緩和(育児・介護休業法)

育児休業法の改正が段階的に施行され(2022年10月には、産後パパ休暇が施行。詳細は後述)、2022年4月からは、事業主は、男性労働者が育児休業を取得しやすくするための雇用環境の整備や、労働者本人に対する周知義務が課されます。

(1)育児休業を取得しやすい雇用環境の整備
事業主は、以下のいずれかの措置を講じなければなりません。複数の措置を講じることが望ましいとされています。
①育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施
②育児休業・産後パパ育休に関する相談体制の整備など(相談窓口設置)
③自社の労働者の育児休業・産後パパ育休取得事例の収集・提供
④自社の労働者へ育児休業・産後パパ育休制度と育児休業取得促進に関する方針の周知
※産後パパ育休については、令和4年10月から対象となります。

(2)妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置
・周知事項
①育児休業・産後パパ育休に関する制度
②育児休業・産後パパ育休の申し出先
③育児休業給付に関すること
④労働者が育児休業・産後パパ育休期間について負担すべき社会保険料の取扱い

・個別周知、意向確認の方法
面談、書面交付、FAX、電子メール等のいずれか
取得を控えさせるような形での周知や意向確認は認められませんので注意が必要です。

また、有期雇用労働者が育児休業を取得する場合の要件も緩和されていますので、あわせてチェックしましょう。

(現行)
(1)引き続き雇用された期間が1年以上
(2)1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない

(法改正後)
(1)の要件が撤廃され、(2)のみになります。

なお、労使協定を締結することで、引き続き雇用された期間が1年未満の労働者を除外することも可能ですが、そのためには、労使協定の内容の変更を検討する必要があります。

育児介護休業法の改正については、過去のブログもご参照ください。
<参考>就業規則の見直しは必須!2022年に育児介護休業法が改正
 >>> 詳しくはこちら

就業規則の記載に漏れはないですか?実運用を踏まえたパワハラ対策

パワハラ防止法の猶予期間終了。中小企業も対象に(改正労働施策総合推進法)

2019年5月に改正労働施策総合推進法が成立し、事業主に対し、はじめてパワハラを防止のための雇用管理上の措置が義務付けられました。
中小企業については、2022年3月までは努力義務となっていましたが、2022年4月からが義務の対象となります。

具体的な内容は以下の通りです。

(1)事業主の方針等の明確化、およびその周知・啓発
職場におけるパワハラの内容や、パワハラを行ってはならないこと、行った者については厳正に対処する旨の方針を就業規則等に定め、社内に周知・啓発を行うこと。

(2)相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
相談窓口を設け、社内に周知すること。
相談窓口担当者が相談に対し適切に対応する為の必要な体制を整備すること。

(3)職場におけるパワーハラスメントに掛かる事後の迅速かつ適切な対応
事実関係の正確な確認。被害者に対する配慮。行為者への措置。
再発防止に関する取組みの実施。

パワハラ防止法に関する対応方法などについては、過去のブログで詳しく説明していますので、再度チェックをしてみてください。
<参考>パワハラ防止法が成立!会社が取るべき対応とは(その1)
 >>> 詳しくはこちら
<参考>パワハラ防止法が成立!会社が取るべき対応とは(その2)
 >>> 詳しくはこちら

在職老齢年金の変更点を確認し、高年齢者の労働力を活かせる制度設計を!

(1)65歳以上の被保険者に在職定時改定の導入(厚生年金保険法)
現行制度では、老齢厚生年金の受給権を取得した後に就労する場合、資格喪失時(退職時・70歳到達時)にしか年金額の改定は行われませんでした。(いわゆる退職改定)
高齢期の就労が拡大していく中で、就労したことの効果(年金額の増額)を早期に反映する目的から、65歳以上の対象者について、在職中であっても年金額の改定が行われるようになります。(毎年1回、10月分から)
1年単位の変形労働設定
<出典>年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の概要(厚生労働省)より一部抜粋(P4) 

(2)60歳~64歳の在職老齢年金・支給停止基準額の引き上げ(厚生年金保険法)
老齢厚生年金を受給しながら就労している場合、収入金額に応じて老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となります。(在職老齢年金制度)
現行制度では、60歳~64歳まで(低在老)と、65歳以上(高在老)とで、支給停止の基準となる金額が異なっており、60歳~64歳未満の方が基準額が低く設定されているため、より少ない収入でも停止となるようになっていました。そのため、なるべく支給停止額に到達しないような収入の範囲で働きたいなど、就労に対する影響が見られており、支給停止となる基準額を引き上げられました。
1年単位の変形労働設定
<出典>年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の概要 (厚生労働省) より一部抜粋(P5) 

在職老齢年金制度について、くわしくご覧になりたい方はこちらをご参照ください。
<参考>在職老齢年金の支給停止の仕組み(日本年金機構)
 >>> 詳しくはこちら

出生時育児休業制度(産後パパ休暇)の対応と就業規則の記載も忘れずに!

2022年10月施行には出生時育児休業制度(産後パパ育休)が新設。また、現行の育児休業制度も改正されます。(育児介護休業法)
産後パパ育休の特徴として、労使協定の締結があり、労働者が合意した範囲で休業中にも就業することが可能となっています。
現行の育児休業制度では、一時的、臨時的な場合であって、労働者が合意した場合にのみ就業させることが可能となっています。

ただ、就業可能日時には上限がありますので、注意が必要です。

・休業期間中の所定労働日、所定労働時間の半分まで
・休業開始・終了予定日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数未満

取得を希望する男性労働者がどのぐらいいるかわからないし、まだまだ対応すべきタイミングは先でも良い。と思われている企業様もいらっしゃると思いますが、実際にどういう形で運用するかなど、それに向けた雇用環境の準備や、就業規則の改定や労使協定の策定も考えると、早めの準備が必要です。

(1)出生時育児休業制度の新設
育児介護休業法が改正され、配偶者の産後休業中に男性が育児休業を取得できる、いわゆる出生時育児休業(産後パパ休暇)が新設されます。

(2)現行の育児休業制度の見直し
出生時育児休業(産後パパ休暇)の新設に伴い、2回まで分割して取得が出来るようになったり、育児休業開始日が柔軟化されるなど、現行の育児休業制度も改正されます。

改正のポイントは下図の通りです。
1年単位の変形労働設定
<出典>「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」(厚生労働省より)一部抜粋 

育児介護休業法の改正については、過去のブログもご参照ください。
<参考>就業規則の見直しは必須!2022年に育児介護休業法が改正
 >>> 詳しくはこちら

パート・アルバイトの社会保険拡大。雇用契約書を見直そう

現在、501人以上規模の企業が対象となっているパート・アルバイトなどの短時間労働者の社会保険適用要件が、101人以上の企業にも対象となります。(厚生年金法、健康保険法)

法改正により、加入者が増えれば、会社の資金繰りにも影響が出てくる可能性があります。現時点で、従業員のうち、どの程度が加入対象者になるのか、雇用契約書の内容を確認をすることから始めましょう。

具体的な適用要件は以下の通りです。

◎事業規模の判断基準
(1)従業員数のカウント方法
雇用するすべての従業員をカウントする必要ありません。現在のフルタイムの従業員数と、週の所定労働時間がフルタイム従業員の3/4以上の従業員数(パート・アルバイト含む)の合計値で判断されます。

(2)判断時期
2022年10月時点で雇用する労働者数ではありません。直近1年のうち6か月以上、被保険者数の総数が常時101人以上となった場合には、適用事業所(特定適用事業所)となります。

つまり、2021年10月からの1年間で6か月以上101人以上雇用している場合は常時雇用していると考えられ、適用事業所となります。一旦適用事業所の対象となった場合、その後、従業員規模を下回っても、引き続き適用対象となります。

(3)事業主が同一と判断される基準
法人事業所の場合、事業場毎にカウントするのではなく、法人番号が同一の法人毎に判断することになります。

◎短時間労働者が被保険者となる要件
(1)週所定労働時間が20時間以上
契約上の所定労働時間で判断します。臨時に生じた残業時間は含みません。
※契約上の所定労働時間が20時間に満たない場合でも、実労働時間が2か月連続で週20時間以上となり、なお引き続くと見込まれる場合には、3か月目から保険加入の対象となります。

(2)賃金の月額が88,000円以上であること
基本給及び諸手当を指します。そのため、残業代、賞与、臨時的な賃金などは含まれません。
また、最低賃金に算入しないと定められた賃金(精皆勤手当、通勤手当及び家族手当)も含まれません。

(3)雇用期間が2か月超見込まれる。
現在は、1年以上が対象ですが、2022年4月以降は、2か月に変更になります。

(4)学生ではないこと
休学中や夜間学生は加入対象となります。また、卒業後も引き続き同じ会社に雇用される場合などは適用対象となります。

詳しい内容について、過去のブログもご参照ください。
<参考>【法改正情報】短時間労働者の社会保険適用拡大
 >>> 詳しくはこちら
<参考>パート・アルバイトの社会保険適用拡大、準備は始めてますか?
 >>> 詳しくはこちら

2021年に施行された法改正の内容のおさらい

2021年にも様々な法改正が行われています。自社で対応済みかどうか、対応したはずだけど、対応が十分かもしれないなどの不安な部分があるようでしたら、今一度内容のチェックをして、しっかりと対応しておきましょう。

2021年1月1日
・子の看護休暇・介護休暇の時間単位での取得が可能に

2021年3月1日
・障害者の法定雇用率引き上げ

2021年4月1日
・同一労働同一賃金のルールが中小企業も対象に
・70歳までの就業機会の確保が努力義務に

過去のブログで詳しく紹介している内容もありますので、ぜひご参考にしてみてください。
<参考>【法改正情報】子の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得可能に
 >>> 詳しくはこちら
<参考>実務に役立つ!労働裁判例シリーズ~同一労働・同一賃金編~
 >>> 詳しくはこちら
<参考>【法改正情報】高年齢雇用安定法の改正
 >>> 詳しくはこちら

今回のブログでは、法改正を中心に情報をまとめてお届けさせていただきました。今後も、最新の法改正情報や皆様の労務管理に役立つ情報をお届けいたします




KING OF TIME 情報


今年も残り僅かとなりました。

来年に向けて「祝日設定」はお済みでしょうか?
KING OF TIME上では、来年の「祝日設定」は自動で行なうことができません。

自動スケジュール設定を登録している場合、祝日設定を行なっていないと自動スケジュールが正しく反映されない場合がございます。
早めに「祝日設定」を行ないましょう。

◆祝日設定とは
◆年に一度行なう作業

祝日設定とは

日本の祝日をタイムカードに反映する機能です。

会社独自の休日や日本の祝日を自由に登録することが可能です。
祝日を定休日とするなど、他の平日と分けて扱いたい場合は祝日設定を行ないます。
また、インポート機能にて祝日の一括登録ができます。

祝日登録後、タイムカード上で赤く表示します。
1年単位の変形労働設定

【設定方法】
設定 > その他 > 祝日設定
1年単位の変形労働設定
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年に一度行なう作業

祝日設定の他、年に一度、変形労働設定登録や年間の勤務データの確認をお願いいたします。

☞ 年に一度行なう作業

 >>> 詳しくはこちら

本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。


監修元:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント