
テレワークは、新型コロナウイルス感染症の影響で一気に普及し、働き方改革の推進とも重なって、多様な働き方の一つとして定着しつつあります。出社が必須でなくなることで、全国から人材を確保できるようになり、労働力不足が問題となる現代において有効な働き方といえるでしょう。
しかし、従来の出社を前提とした勤怠管理の方法では、テレワークに十分対応できないという課題も生じています。労働時間の把握は企業の法的義務であり、従業員の健康管理や生産性の維持にも関わるため、適切な運用が欠かせません。
本記事では、テレワークにおける勤怠管理の現状や課題、具体的な管理方法、さらにシステムを選ぶ際のポイントについて解説します。
❖ テレワークの現状
❖ テレワークの主な種類
❖ テレワークの勤怠管理における課題
❖ テレワークの勤怠管理方法
❖ テレワークの勤怠管理には勤怠管理システムの導入が最適
❖ テレワーク対応の勤怠管理システム導入で意識するポイント
❖ 自社に最適なテレワークの勤怠管理システム選びのポイント
❖ 「KING OF TIME」でテレワークを含めた多様な働き方に対応
❖ テレワークに対応した勤怠管理体制を整えて多様な働き方を実現しよう
テレワークの現状
総務省が実施した令和6年通信利用動向調査によると、テレワークを導入している企業の割合は47.3%に上ります。テレワークの導入形態(複数回答可)は、在宅勤務が最も多く90.9%、次いでモバイルワークが32.4%、サテライトオフィス勤務が15.7%、さらにワーケーションが0.9%です。
また、総務省のテレワークセキュリティに関する実態調査によると、テレワーク導入における課題として、機器整備に次いで労働時間や就業規則の整備が上位に挙げられています。例えば、テレワークではオフィスで使うタイムカードでの出退勤管理などができないため、企業は新たな勤怠管理体制を整備する必要があります。
参考:
令和6年通信利用動向調査の結果|総務省
令和5年度 テレワークセキュリティに係る実態調査結果|総務省
テレワークの主な種類

テレワークの勤怠管理方法を考える前に、まず行政が示すテレワークの定義と種類を確認しておきましょう。テレワークとは、インターネットなどの情報通信技術を活用し、オフィス以外の場所で働くことを指します。
働く場所によって、テレワークは次の3つに分類されます。
・在宅勤務:自宅で業務を行う働き方
・モバイルワーク:出張中や移動中、顧客先、喫茶店などで業務を行う働き方
・サテライトオフィス勤務:自社専用のサテライトオフィスや共同利用型のテレワークセンターで業務を行う働き方
それぞれの働き方によって、勤怠管理の方法や注意点が異なるため、導入企業は働き方に応じた管理体制を検討する必要があります。
参考: テレワーク導入のための労務管理等Q&A集|厚生労働省
テレワークの勤怠管理における課題
オフィス以外の場所で勤務するテレワークの場合、従来の勤怠管理方法では対応しきれない課題が生じます。ここでは、主な3つの課題を整理して解説します。
◇従業員の実働把握が難しい
テレワークは自宅や外出先で業務を行うため、パソコンの稼働ログやオンライン打刻など、遠隔で出退勤管理ができる仕組みを整備する必要があります。オフィスに出社する働き方と異なり、上司や人事が実際の勤務状況を目視で確認できないため、長時間の離席や残業を把握しにくい点も課題です。
業務の合間に家事などを行う、いわゆる中抜け時間が発生することも想定されますが、実態を把握するのは容易ではありません。そのため、オンライン会議ツールやチャットツールを活用し、対面に近いコミュニケーション体制を構築することで、業務進行の可視化や連絡のしやすさにつながります。
◇長時間労働や深夜残業などが起きやすい
先述のとおり、テレワークの多くは在宅勤務ですが、仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすいことが課題です。管理者が勤務実態を正しく把握できないと、長時間労働や深夜残業、休日対応、さらにはサービス残業などの発生を見逃すリスクがあります。
このような長時間労働の放置は、労働基準法違反や健康被害につながるおそれがあり、企業にとっても重大な課題です。
厚生労働省は、テレワークにおける長時間労働などを防止する方法として、次の4つを例に挙げています。
・メール送付の抑制
・システムへのアクセス制限
・テレワーク実施時の時間外・休日・深夜労働の原則禁止
・長時間労働を行う労働者への注意喚起
出典: テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン|厚生労働省
◇業績評価が難しい
テレワークでは、勤務態度や業務への取り組みが見えにくいため、評価基準が不透明になりやすいといわれています。営業職や技術職は成約件数や成果物で評価しやすいものの、総務や人事など、成果を数値で測りにくい業務では評価が特に難しくなります。
そのため、テレワーク環境で適切に業績評価を行うには、評価の指標や基準をあらかじめ明確にしておくことが重要です。
テレワークの勤怠管理方法

テレワークで勤怠管理を適切に行うためには、さまざまな専用ツールを活用する方法があります。
特に重要なのは、労働時間を客観的に記録することです。後述しますが、厚生労働省の労働時間把握に関するガイドラインでは、パソコンやICカードなどによる客観的な記録が求められており、テレワークも例外ではありません。
ここでは、代表的な3つの勤怠管理方法を紹介します。それぞれの特徴や注意点を理解したうえで、自社に合ったものを選びましょう。
◇電話やメール、チャットによる申告
出退勤時に電話やメール、チャットなどの連絡手段を用いて、従業員が自己申告する方法です。手軽に導入でき、特別な設備を必要としない点がメリットですが、連絡や管理簿への転記作業が都度発生するため、業務負担は大きくなります。
また、労働時間の集計作業も必要となるため、運用負荷が高くなる点にも注意が必要です。
厚生労働省のガイドラインでは客観的な記録が求められていますが、この方法は従業員の自己申告に依存するため、推奨度は高くありません。
◇エクセルなど電子ファイルを利用した申告
エクセルやスプレッドシートなどの共有電子ファイルに従業員が出退勤情報を入力する方法もあります。こちらも自己申告型であるため、労働時間の正確性や客観性を担保しにくい点が課題です。
また、記録の修正や改ざんが容易にできてしまうほか、誤って他者のデータを上書きしてしまうリスクもあります。管理者は入力漏れのチェックや集計作業に多くの時間を割く必要があり、管理の負担が大きい管理方法といえるでしょう。
◇勤怠管理システムによるシステム管理
客観的な労働時間の把握方法として適しているのが、勤怠管理システムの導入です。パソコンやスマートフォン、タブレットなどから専用システムやアプリにログインして出退勤を登録するもので、始業・終業の記録を正確に残せます。
使用する勤怠管理システムにもよりますが、打刻漏れ時にアラートを出すなどさまざまな機能を備えており、管理側のチェックの手間を減らせることがメリットです。勤怠記録だけでなく、労働時間や残業時間の集計、さらには残業申請や承認のフローなどもシステム内で一元管理できます。
労働時間データはリアルタイムで反映されるため、担当者の負担を大幅に減らすことが可能です。
テレワークの勤怠管理には勤怠管理システムの導入が最適
テレワークにおいては、従業員の労働時間を正確かつ客観的に把握することが求められます。そのため、勤怠管理システムの導入が最も有効な手段といえるでしょう。システムを活用すれば、労働時間の把握だけでなく時間外労働の管理まで一括で行えます。
多くの勤怠管理システムでは、時間外労働の上限に近づくとアラートで知らせる機能が搭載されており、長時間労働の予防にも役立ちます。さらに、休暇申請や各種承認手続きもシステム上で完結でき、電子データとして記録を残せるため、紙での管理に比べて手間やミスを大幅に減らせるでしょう。
また、給与計算システムと連携することで、勤怠データをそのまま賃金計算に活用することも可能です。テレワークという働き方をサポートしながら、勤怠管理の効率化も実現できるツールとして、勤怠管理システムは非常に有用です。
テレワーク対応の勤怠管理システム導入で意識するポイント

テレワークに対応した勤怠管理システムを選ぶ前に、労務管理について押さえておきたいポイントを紹介します。
◇テレワークであっても残業管理が必要であることを理解する
「在宅勤務だから働く時間は自由」というわけではありません。企業には、テレワークであっても従業員の労働時間を管理する義務があります。法定労働時間を超えて働く場合は時間外労働という扱いになるのも同じです。
また、時間外・休日・深夜労働が発生する可能性がある場合には、36協定を締結し、所轄の労働基準監督署へ届け出なくてはなりません。さらに、これらの労働が実際に行われた場合には割増賃金の支払いが義務付けられています。
そのため、テレワークを導入する際は、勤怠管理システムを用いた勤怠管理に加え、勤務実態をきちんと把握できる体制を整えることが重要です。
◇就業規則を整える
厚生労働省の「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」では、労働時間や条件が従来どおりであれば、就業規則を変更せずにテレワークを導入できると示されています。
ただし、従業員が通信費を負担するなど、通常勤務では発生しない負担がテレワーク勤務だけに生じる場合には、就業規則にその内容を明記する必要があります。また、中抜け時間への対応として、始業や終業の時刻を柔軟に変更できる運用を行う場合も、就業規則の改定が求められます。

システムの導入と併せて、漏れがないよう整備しましょう。
◇客観的な労働時間記録ができる体制を整える
2019年4月に改定された厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、労働時間の把握はICカード打刻やパソコンのログイン・ログオフなど、客観的な記録が求められるようになりました。
自己申告のみの管理の場合は、勤務時間の正確性を確認するために実態調査が必要になるなど、管理者の負担が増える形になっています。
オフィスでの打刻ができないテレワークでは、パソコンやスマートフォンを用いた打刻・勤怠管理システムの導入が必要です。自社に合った勤怠管理システムを選び、労働時間記録の体制を整えましょう。
参考: 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン|厚生労働省
自社に最適なテレワークの勤怠管理システム選びのポイント
では、勤怠管理システムを選ぶ際はどのような点に留意すると良いのでしょうか。システムによって価格や機能、サービスは異なります。特に、テレワークという特異的な環境下で使用する勤怠管理システムは、企業の勤務体制や業務内容に応じて最適なものを慎重に選ぶことが大切です。
◇1.勤務体制にマッチするか
正社員や契約社員、派遣社員など雇用形態の違いに加え、フレックスタイム制や変形労働時間制など、自社の就業体制に対応できるかどうかを確認することが大切です。
また、勤怠管理システムによって対応できる打刻方法は異なります。特にテレワークでは、パソコンのログイン・ログオフ連動や、スマートフォンのGPS打刻、生体認証、ガラケーでの打刻など、多様な方法に対応しているかどうかも選定の重要なポイントです。
◇2.必要な機能がそろっているか
勤怠管理システムを選ぶ際は、単に労働時間を把握する機能だけでなく、残業申請や休暇申請などの手続きまでシステム内で完結できる機能を備えていると便利です。各種申請や承認の情報が自動的に勤怠データへ反映されるため、管理者の作業負担軽減が期待できます。
また、既存の給与管理システムと連携できるか、あるいは給与計算機能まで備えているかも重要なポイントです。さらに、法令改正に応じてアップデートされるシステムであれば、常に最新のルールに沿った運用ができるでしょう。
各勤怠管理システムの機能をチェックし、自社にとってどの機能が必要かを見極めることが重要です。
◇3.コストが妥当か
勤怠管理システムの導入には、初期費用・月額費用・オプション費用などが発生します。必要な機能を明確にしたうえで、予算内で無理なく運用できるかを確認することが大切です。
導入の目的は、勤怠管理の効率化と精度向上です。システムによる削減効果と、手動作業にかかる時間や人件費を比較して、コスト面でも納得できる選択を行いましょう。
◇4.サポート体制が整っているか
導入時の設定支援やトラブル対応、法改正へのアップデートなど、サポート体制が充実しているか確認することも重要です。電話・チャット・メールなど複数の窓口があるサービスであれば、万が一のトラブル時も安心です。
また、勤怠管理システムは長期的に使い続けるもののため、定期的なバージョンアップや機能改善が行われているかどうかも確認しておきましょう。
「KING OF TIME」でテレワークを含めた多様な働き方に対応
「KING OF TIME」は、初期費用が不要で、月額300円/1人当たりで運用できるクラウド勤怠管理・人事給与システムです。パソコンやスマートフォンからの打刻だけでなく、パソコンのログオン・ログオフによる自動打刻やガラケーへの対応も可能で、従業員の多様な働き方に柔軟に対応できます。
労働時間や残業管理、有給休暇管理、各種申請・承認、さらに給与計算や年末調整、労働時間の分析といった業務を、すべて月額コスト内で一元管理できる点が大きな特徴です。指定したIPからのアクセスのみに制限するなど、セキュリティ機能も充実しています。
加えて、法改正や利用者の要望を反映した定期的なバージョンアップを年3回実施しており、常に最新の法令や運用ニーズに対応できます。専門知識を持ったサポートチームがあり、チャットや電話(予約制)、オンラインヘルプ、動画マニュアルなど、多様な方法でサポートを実施しているため、導入後も安心して運用可能です。
テレワークに対応した勤怠管理体制を整えて多様な働き方を実現しよう
テレワークの普及により、従来の出社型勤務とは異なる勤怠管理の仕組みが求められるようになりました。勤務時間の正確な把握や残業管理が十分でない場合、労務トラブルや従業員の負担増加といった問題に発展するおそれがあります。
そのため、テレワークに対応した就業規則の整備と、客観的に労働時間を記録できる体制づくりが重要です。勤怠管理システムを導入し、自社の働き方に合わせて正確かつ効率的に運用することで、テレワーク環境を安心して維持できる基盤を整えましょう。
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