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労務情報

新型コロナウイルスに関する助成金(その2)

公開日:2020年4月30日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄
監修:社会保険労務士法人
ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄


新型コロナウイルスに関する助成

今週のピックアップ

【労務情報】
◆ 支給要件の緩和(2020年1月24日からの休業が対象)
◆ 支給要件の緩和(2020年4月1日から同年6月30日までの休業が対象)
◆ 雇用調整助成金の対象となる休業とは?
◆ 雇用調整助成金の助成額
◆ 助成金に関する各種情報

【KING OF TIME 情報】
◆ 申請承認フロー設定の応用方法
◆ 申請・承認時のメール通知設定
☞ KING OF TIME 情報は 《 こちら 》


支給要件の緩和(2020年1月24日からの休業が対象)

以下の6つの要件が緩和されております。

1.雇用量増加要件の撤廃
最近3か月の雇用量が対前年比で増加していても、助成対象となりました。

2.事業所設置後1年以上を必要とする要件が撤廃
この場合、生産指標(売上がどれくらい減少したかの指標)の確認は、申請書類の提出があった月の前月と、令和元年12月を比較します。

3.計画届を事後提出することが可能に
従来は実際に休業させる前に、休業の計画届をハローワークに提出する必要がありましたが、事後提出が可能となりました。

4.残業相殺の取扱いの停止
従来は支給対象となる休業等から、時間外労働等の時間を相殺して助成金が支給されておりましたが、その残業相殺の取扱いが当面停止となりました。

5.雇用保険被保険者期間6か月以上の要件が撤廃
新規学卒採用者などの雇用保険被保険者として継続して雇用された期間が6か月未満の労働者についても、助成金の対象となりました。

6.短時間休業の一斉実施の要件が撤廃
従来は短時間休業を行う場合、事業所の労働者が一斉に休業することが要件でしたが、その要件が撤廃され、事業所全体ではなく部門毎、店舗や施設毎にローテーションを組んで休業させることが可能になりました。


支給要件の緩和(2020年4月1日から同年6月30日までの休業が対象)

上記支給要件の緩和に加え、緊急対応措置として以下の緩和も追加されております。

1.助成率の引き上げ
助成金支給率を、中小企業は2/3→最大9/10へ、大企業は1/2→3/4へ引き上げられました。

※厚生労働省から4月25日に、雇用調整助成金に関する更なる拡充についての発表がありました。
要件を満たせば助成率を10/10となる内容です。詳細については5月上旬を目途に発表される予定です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11041.html ※外部リンクに推移します

2.生産性指標の要件を引き下げ
申請書類の提出があった月の前月と対前年同月比で10%以上の売上減が要件でしたが、5%以上の売上減に緩和されました。

3.雇用保険未加入者も対象
週20時間未満の労働者などの雇用保険未加入者に対する休業手当の支払いも、助成金の対象となりました。

4.支給限度日数が別カウント
雇用調整助成金は支給限度日数(1年間に100日まで)がありますが、緊急対応期間(2020年4月1日~2020年6月30日)については年間100日の限度日数とは別枠で利用可能になりました。

5.教育訓練加算の拡充
自宅でインターネットを利用した教育訓練も対象に。また、支給率と加算額を引き上げました。

以下、新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置の全体像になります。
新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置の全体像  ※外部リンクに推移します

<ご参考>厚生労働省HP

☞ 雇用調整助成金

 >>> 詳しくはこちら ※外部リンクに推移します


上記の他に支給迅速化のため事務処理体制の強化、手続きの簡素化も併せて実施が公表され、申請から1か月での支給を目指すとされていますが、現在のところ申し込みや相談による混雑により、少々不透明な状況となっています。


雇用調整助成金の対象となる休業とは?

今回の雇用調整助成金の助成対象となる「休業」とは、所定労働日に従業員が働く意思と能力があるにも関わらず、新型コロナウイルスの影響による経済的な影響で「労使間の協定」に基づき従業員を休ませるものをいいます。

このためストライキ中や有給休暇中のように労働の意思そのものがない場合や、疾病等による休暇中のように、労働能力を喪失している場合等の休職・休業も対象とはなりません。

そして休業を行う場合は、原則として対象期間内の実績を1ヶ月単位で判定し、それに基づいて支給がなされます。この休業の実績を判定する1ヶ月単位の期間を「判定基礎期間」といいます。「判定基礎期間」は原則として、毎月の賃金の締め切り日の翌日から、その次の締め切り日までの期間です。ただし、毎月の賃金の締め切り日が特定されない場合などは暦月とします。

雇用調整助成金の助成額

助成額は各労働者1人1人の休業手当の額を対象として計算するのではなく、会社単位で行った休業に対して計算が行われます。そのため休業手当の額自体は従業員それぞれで異なりますが、一日当たりの助成額は全従業員分が一律の額で支給されることになります。

雇用調整助成金の算出は以下の通りです。

「平均賃金額」×「労使協定で定めた休業手当の割合」×「 助成率」

上記の「平均賃金額」について、雇用調整助成金においては会社の前年度平均給与(日給)と言う考え方をします。具体的な算出方法としては以下の通りです。

「平均賃金額」= 「雇用保険加入者の前年度賃金総額」÷ 「年間所定労働日数」

以下の例を用いて実際に、1か月間の休業に対する助成額を計算すると以下の通りです。

例)・中小企業 解雇等なし(助成率9/10)
  ・平均賃金額 13,000円 
  ・1か月にて10名が休業5日ずつ
  ・労使協定:休業手当は6割補償とする

13,000円 × 0.6 × 9/10  = 7,020円/日
7,020円 ×  5日 × 10人  = 351,000円(会社への助成額/月)

なお、雇用調整助成金には支給限度額があり、1日あたりの支給においては「8,330円」が限度とされています。また、休業中の従業員に教育訓練を行った場合には、助成額に加えて教育訓練加算が行われます。(中小企業 2,400円・ 大企業 1,800円)

※雇用保険被保険者でない方の雇用調整助成金の計算方法は上記と異なり、会社の前年平均給与(日給)に関わらず、「支給した休業手当÷人数」×「助成割合」で算出が行われます。

助成金に関する各種情報

都道府県労働局やハローワークへ電話が繋がりにくい状況です。厚生労働省や全国社会保険労務士会連合会で作成しております解説動画やFAQもご参照ください。

<ご参考>全国社会保険労務士会連合会HP

☞ 新型コロナウイルス感染症関連助成金・支援金の動画解説

 >>> 詳しくはこちら ※外部リンクに推移します


<ご参考>厚生労働省HP

☞ 雇用調整助成金FAQ

 >>> 詳しくはこちら ※外部リンクに推移します



KING OF TIME 情報


新年度に入り、部署・チーム編成の変更を機に、申請承認のフローの見直しをする方も多いかと存じます。今回は「承認申請機能」の活用方法をご案内したいと思います。

◆ 申請承認フロー設定の応用方法
◆ 申請・承認時のメール通知設定



申請承認フローの設定の応用方法

既に本機能をご活用中のお客様もいらっしゃるかもしれませんが、便利な機能ですので、ご紹介いたします。申請承認フロー設定機能では、承認者を2名以上割り当て、そのうちの1名が承認すれば申請が通る仕組みを作ることもできます。 また、申請内容ごとに承認者を分けることもできます。詳しくは以下のヘルプをご覧ください。

申請承認フローの設定の応用法

☞ 申請承認フローはどのように設定しますか?

 >>> 詳しくはこちら

☞ 申請承認フロー作成の際、同階層に2名以上の管理者を設定できますか?

 >>> 詳しくはこちら

☞ 申請の内容によって、承認者を分けることはできますか?

 >>> 詳しくはこちら



申請・承認時のメール通知設定

本システムは、申請時やキャンセルがあった場合は管理者に、承認あるいは棄却された場合は従業員にメール通知できます。
ご利用条件は、従業員や管理者登録画面で、メールアドレスを登録していることです。
詳しくは以下のヘルプをご覧ください。

申請・承認時のメール通知設定

☞ 申請時や承認時にメール通知することは可能ですか?

 >>> 詳しくはこちら



以上、「新型コロナウイルスに関する助成金(その2)」についてご案内いたしました。
本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
次回は「在宅勤務における労務管理のポイント(その1)」について、お伝えする予定です。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

 
 
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