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労務情報

休職制度を正しく理解してトラブルを回避(その1) ~ 知っておきたい「休職」とその周辺知識 ~

公開日:2022年7月21日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄 
監修:社会保険労務士法人
ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄 


休職制度を正しく理解してトラブルを回避(その1) ~ 知っておきたい「休職」とその周辺知識 ~

今週のピックアップ

【労務情報】
◆「休職」は会社の義務か?
◆ 勤怠管理でメンタル不調の予兆を早めにチェック
◆「休職」と「休業」の違いは?
◆ 休職した期間の年次有給休暇付与の出勤率
◆ 退職後の傷病手当金申請で注意したいポイント

【KING OF TIME 情報】
◆ 休職するとき、復職するときのスケジュール登録方法
◆ 有休付与関連設定も確認しましょう
☞ KING OF TIME 情報は 《 こちら 》


「休職」は会社の義務か?

昨今、新型コロナウィルスの影響による日常生活や働き方の大きな変化に上手く対応できず、メンタルヘルスに不調をきたすケースが多いと言われています。
そのような中、企業においても、メンタルヘルス不全に伴う休職者は増加傾向にあるようで、その対応は大きな課題とされています。

社員からメンタルヘルス不全を理由に休職の申出があった場合に、企業は休職させる義務があるのでしょうか。
そもそも休職は、労働基準法や労働契約法に規定されたものではなく、休職制度を設けるか否かは会社で自由に決めることができます。
ただし、日本では長期の雇用が前提とされていることから、社員がプライベートでのケガや病気などを理由に労務の提供ができなくなった場合でも、雇用契約を維持しつつ、会社が労務の提供を免除するために休職制度が設けられていることが一般的です。

主な休職の種類としては、以下のようなものが挙げられます。

・傷病休職(解雇猶予が目的)
・起訴休職(企業秩序維持や処分留保が目的)
・出向休職(社員としての地位を存続させることが目的)


よって、法律上は社員の申出により休職させることは義務ではありませんが、会社が就業規則で休職に関するルールを定めている場合は、そのルールに則って適切に対応することが必要です。

休職制度をどのように設けるかは、会社で自由に決めることができますが、無用なトラブルを回避するためにもルールを明確に定めておくことが重要です。

主なポイントとしては、(1)休職期間の長さ、(2)休職期間の通算限度、(3)休職・復職の基準、(4)医師の受診、会社指定の医師の受診義務、(5)症状の報告義務
などが挙げられます。

詳細は以下の労務ブログで解説していますのでご参照ください。

☞「メンタルヘルス問題、予防と対策 〜健康経営から休職制度(就業規則)のチェックポイントまで〜」

 >>> 詳しくはこちら

休職についてあまり意識することなく就業規則を作成しているケースや、そもそもその内容を担当者が理解しないで運用しているとトラブルにも繋がりかねません。
自社の就業規則では休職制度がどのように規定されているか、今一度見直しされることをお勧めいたします。

勤怠管理でメンタル不調の予兆を早めにチェック

メンタル不調をきたした社員の特徴として、遅刻・早退や欠勤などの、勤怠の乱れが発生することがあります。例えば、最初は休日明けに数分程度の遅刻をするようになり、次に遅刻時間が徐々に長くなったり、休日明けに限らず遅刻や欠勤が目立つようになったりというケースなどです。

勤怠管理における遅刻・早退や欠勤などの管理については、給与計算で賃金控除を行うためや、人事評価でマイナスポイントとして考慮するため、といった目的だけでなく、社員の健康管理という観点でも着目してもよいでしょう。

その際に、KING OF TIMEのアラート機能を活用したり、KING OF TIMEデータ分析を活用することを、社会保険労務士としておススメします。
これらの機能を活用することで、漏れなく簡単に確認することができますので、是非ご利用ください。

【 KING OF TIMEオンラインヘルプ 】

☞ 一定の数値を超過している、あるいは不足している勤怠を抽出・確認できますか?(アラート設定)

 >>> 詳しくはこちら

☞ KING OF TIME データ分析を利用開始するにはどうすればよいですか?

 >>> 詳しくはこちら

「休職」と「休業」の違いは?

「休職」と似たものとして「休業」がありますが、この2つの違いをご存じでしょうか。

休職は前述のとおり、法律で規定されたものではないため、就業規則により会社毎で自由に制度を設けることができます。
一方で、休業については、法律で定められた「産後休業」のように就労することができない強制的な休業や、「育児休業」のように一定の要件を満たした際に法律上請求権が生じるものがあります。
また、その他にも、業績の悪化等により会社の都合で命じる休業もあり、その場合は労働基準法で「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」とされ、会社都合の休業に対して60%以上の手当の支払いを義務づけています。

主な休業の種類としては、以下のようなものが挙げられます。
・産前産後休業(原則産後8週は強制的な休業)
・育児休業(一定の要件を満たす育児を行う場合に請求可)
・介護休業(一定の要件を満たす介護を行う場合に請求可)
・業務上の負傷・疾病に関する休業
・使用者の責に帰すべき事由による休業


「休職」と「休業」については上記のような違いはあるものの、もともとの労働日に対して、何らかの事由により労働義務が免除された日という点は共通しています。
なお、「休職」と「休業」ともに、「ノーワークノーペイの原則」により賃金の支払いは行わないことが一般的ですが、前述のとおり会社都合の休業に関しては、60%以上の賃金の支給が必要とされています。

クラウド型の勤怠管理システムを利用すると「傷病休職」や「労災休業」などの休みを独自に作成することができます。休職と休業の違いを理解し、適切に管理できるようにしましょう。

「休職」と「休業」以外に、間違えて理解されていることの多い「休日」や「休暇」の取扱いについても、過去の労務ブログで取り上げていますので、ぜひご参考にしていただければと思います。

☞ 休日の考え方、間違っていませんか? ~よくある休日や休暇の取扱いに関する間違い~

 >>> 詳しくはこちら

休職した期間の年次有給休暇付与の出勤率

休職期間について、年次有給休暇付与の出勤率の計算はどのように行えばよいでしょうか。休職期間は労働義務が免除されますので、年次有給休暇の出勤率の算定においては、就業規則に特段の定めがなければ、“出勤日数” “全労働日” の両方から除外することが一般的とされています。

労務画像1

なお、年次有給休暇付与の勤務年数の考え方においては、休職期間も勤務年数に通算しますので注意しましょう。

退職後の傷病手当金申請で注意したいポイント

休職期間中は会社から賃金が支給されないため、生活保障として加入している健康保険から傷病手当金を受給することができます。

傷病手当金を受給するための具体的な支給要件等については、過去こちらの労務ブログでもご紹介していますので、ご参照ください。

☞ 社員を守る、もしもの時の傷病手当金 〜法改正情報、公的制度(賞与年4回含む)の活用方法他〜

 >>> 詳しくはこちら

休職中は傷病手当金を受給できることをご存じの方は多いかと思いますが、ケガや病気が治らず会社を退職して療養に専念することになった場合に、退職後も継続して傷病手当金を受給するためには幾つか注意しておきたいポイントがあります。
1. 退職時点で傷病手当金を受給していることが必要(または受けられる条件を満たしていること)
傷病手当金は労務不能であった日(休んでいた日)に対して支給されることから、退職日時点で傷病手当金を受けられる状態になければその後継続して受給することはできません。療養のため退職となった時に、最終日だけ手続きや挨拶のため出勤してしまうと継続給付の対象とはなりませんので注意が必要です。
2. 雇用保険の失業給付との併給はできない
傷病手当金は「療養のため労務不能」であることが支給要件とされているため、労働の意思・能力を有することを要求される雇用保険の失業給付を同時に受給することはできません。
3. 老齢年金等との併給はできない(傷病手当金のほうが高い場合は差額支給)
退職後に継続して傷病手当金を受給できる要件を満たしている場合でも、老齢年金を受給できる場合は、傷病手当金は支給されません。(傷病手当金のほうが高い場合は差額が支給されます。)

安心して療養に専念してもらうためにも、自社の社員に適切な案内ができるよう、正しく制度を理解することに努めましょう。

次回は、休職制度における具体的な運用の注意点やポイントなどについてお届けします。





KING OF TIME 情報


今回は休職期間のスケジュール登録方法についてご紹介します。
上記の【労務情報】でもご案内の通り、トラブルを回避するためにも、自社の就業規則等で休職制度がどのように規定されているか、改めてご確認ください。


◆ 休職するとき、復職するときのスケジュール登録方法
◆ 有休付与関連設定も確認しましょう



休職するとき、復職するときのスケジュール登録方法

休職するときは、事前に休職用の休暇区分やパターンを作成し、該当期間のスケジュールを割り当てます。復職するときは、該当従業員に適切な通常勤務パターンを割り当てます。
※休暇取得方法が「休暇区分使用」と「パターン使用」によって設定が異なります。

☞ 全日休暇の取得方法「パターン使用」「休暇区分使用」とは何ですか?

 >>> 詳しくはこちら

☞ 休職や復職する場合の設定はどうすればよいですか?

 >>> 詳しくはこちら




有休付与関連設定も確認しましょう

多くの企業では、就業規則等で休職の取り扱いについて明記されているかと存じます。
休暇区分を新しく作成した場合、作成した休暇が有休付与の出勤率の算定に含まれるかご確認のうえ、有休付与関連設定を登録しましょう。
※休職期間中も勤続年数に含まれます。

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☞ 有休付与時の「出勤率」を正しく計算するにはどのような設定が必要ですか?

 >>> 詳しくはこちら




本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。


監修元:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント

 
 
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